Profile4 of 写真とベルクのあいだで/写真家迫川尚子公式サイト




※このサイトは元々、ZOOMEという動画共有サイトを間借りして始めました。
上の映像でサイトのアドレスが表示されますが、当時のものです。
ZOOMEが2011年の8月いっぱいで終了し、あわててオリジナルサイトを立ち上げた次第です。
2009.1.11から2011.8.27までの約2年半、500近い映像とコメントを(音楽も)アップしていたのです。
それらを整理しながら2011年じゅうにほぼ全部こちらに移転しました(移転後の新作は写真日記に)。
上の映像と下の文章はサイト1周年の日(2010.1.11)にアップしたものです。(Ino)


2010.1.11
今日は成人式!全然関係ないですが、この『写真とベルクのあいだで』が今日で開設一周年。写真家、迫川尚子のディスコグラフィとして、同居人である私が勝手に始めた当サイト。ハッキリとした方向性はなく、とりあえず迫川の撮った写真や映像に、迫川と私のどちらかが書いた日記・コメント・BGMが付くブログになりました。
迫川のインターフェロン治療がきっかけとなって、私たちのアルコール摂取にかけていた時間(とお金)が大幅に減り、一年半前には本(『新宿駅最後の小さなお店ベルク』)が出せました。部屋の整理もできるし、店の仕事でも手がつけられなかったことに着手。ブログまでやるとは思わなかったですが、学校の宿題みたいにやらなきゃと思うことがあると、かえって他のことがしたくなる。音楽作ってみたり画像編集してみたり、やらなくていいことばかりやる。でもやりだすと病みつきになる。そんな自分勝手なサイトですが、迫川尚子とベルクに関するレアな情報、埋もれた作品などあれば引き続きアップしてまいります。お楽しみに!
さて、こちらは今日で1周年ですが、今年はベルク開店20周年(親の純喫茶時代から数えると40周年)を迎えます。また、迫川と私が知り合って、30年目。私も「人生50年」まで来ました。色々節目の年(キリはいい)ですが、どうせまた行き当たりばったりになるでしょう。

井野朋也


え?おわり?あ、一周年おめでとうございます。って、私の「公式サイト」なのに他人事ですが、店長(井野)も書いてますように、ほとんどまかせっきりで。たまに、ダメ出しはします。やっぱり、あんまりプライベートなものは。この映像もヤメてほしかったんですが、店長に「一周年だから」と訳のわからない理由で言いくるめられ。これ、いつの写真?2007年?私がインターフェロン治療を終えたばかりで何でも撮りまくっていた頃か。って、今もそうですが。一つの記録ということで、お許しを~。

迫川尚子


井野「じゃー30周年を記念して、私たちのなれそめでも…」
迫川「誰も聞いてない!」
井野「いや、ほら、『週刊朝日』の副編集長が取材の時にそこばかりつっこんできたじゃん」
迫川「何も記事にすることないのに」
井野「私が一回、ふられたとか」
迫川「もう打ち止めにしよう!」
井野「しかし、副店長。あなたは一日どのくらい撮ってる?半端な数じゃないでしょう」
迫川「多くて7、800枚かな」
井野「でも小出しとは言えこのサイトがあるから人様の目に触れる機会もできる」
迫川「ありがとう」
井野「見せることはあまり興味ない?」
迫川「そんなことないです。撮る時は撮るのに夢中で」
井野「『日計り』も写真家の金瀬さんが編集してくれた。そうやって周囲が手をさしのべてくれるから、何とか埋もれずにすんでいる」
迫川「本当に感謝してます」
井野「あなたは写真ではさらけ出すよね」
迫川「え、何を?」
井野「なりふり構わないと言うか、撮りたいように撮ってる。私もあなたも長男長女でふだんはええ格好しいですが」
迫川「へへ。暗室に何年ぶりに入ったよ」
井野「それは写真家として自慢することなの」
迫川「うん」
井野「まあデジタル時代だからね」
迫川「それと、私のような路上のスナップは、ギャラリーからどんどんしめだされています」
井野「肖像権の問題?」
迫川「そういうギャラリーは、トラブルを避けたいだけじゃない?モデルの許可を得たという証拠がないとダメらしい」
井野「今回の外国人記者クラブは本当は審査があるらしいじゃない。『日計り』はご招待」
迫川「いわゆるギャラリーではないですが。もう90年代の新宿だから、歴史的資料になりつつあるのかな」
井野「2つスペースがあって、通常2人の写真家が別々にやるらしいけど、『日計り』は両方独占」
迫川「異例みたい。写真家も外国の方が多く、私のように日本人で被写体も日本というのは初めてなんじゃない?」
井野「街のスナップというのはこれが最後じや?」
迫川「私は続けますけど。ギャラリーがすべてじゃない。このサイトもあるし。よろしくね。それにしても、ベルクは色々な意味で最後の砦になりつつある」
井野「ベルクなら、一日1000人以上の人に見てもらえる。当然、無難にすませない(笑)」
迫川「写真家が街でカメラを構えるのが難しくなる一方で、誰もが携帯で何でも気軽に撮る時代。昔はあまり意識しなかったけど、こういう時代に写真家を名のるってどういうことなのか。あらためて考えますね」
井野「考えることあるんだ」
迫川「考える前に撮っちゃいますけど(笑)」


写真 by 迫川尚子
音楽 by 井野朋也