streer.18 of 写真とベルクのあいだで/写真家迫川尚子公式サイト

立川散歩
YUKIMOCHISO

10.5.2


恒例の(?)ゴールデンウイーク散歩です。
今回は立川にお邪魔しました。
なぜ、立川か?
たまには中野を通り越して、中央線の果てにでもいってみたくなった?(果てってことはないか。)
それとも、軍都だったから?戦後、米軍基地があったから?
いえ、新宿駅の切符売り場で地図を眺めていたら、立川という文字が目に入ったのです(いつも目に入る駅には,なぜかルミネがある)。
とにかく何かに呼ばれていたのは確か。立川に?ルミネに?いえ、今回はゆきもちそうでした。
立川の駅周辺をほっつき歩いていたら、家の門に貼り紙がしてあって、
ぼたんの花が咲きました。ご自由に中に入ってご覧下さい
と。木戸を開け、入ると…
ぼたんは、一番の見頃でした。
ゆきもちそうというのは初めて見ました。山などに行かない限り、めったにお目にかかれない。ここ2日のうちに2つとも咲いたそうです。特に後ろの花は急に伸びて。でもじき茶色くなって、ポトンと落ちてしまう。
中国の八角草も珍しかった。一つだけ咲いてました。もう少しするといっせいに開くそうです。
貼り紙の主は、私の母くらいでしょうか、上品なお茶の先生。
ああして貼り紙していても中まで入って来る人は意外といないとのこと。超ラッキー!お茶とお菓子までごちそうになって。
迫川は、ちょうど花の写真を集めており、興奮しまくってました。
あとワインにも呼ばれたようです。
駅近く、商店街からちょっと外れていますが若い女性が一人で切り盛りしているらしい小さなデイリーワイン専門店があって(「ユンヌ・ペルル」)、そこで迫川はいきなり10本セレクト、まとめ買い。え?お金は?保管場所は?と私はおどおどしますが、動じない。
カフェ「たけくらべ」で、昼下がりのビアタイム。
一葉にゆかりのある所なのか?ギャラリーに原稿が(複写ですが)飾ってありました。カミカゼビールの生と黒生を。ネーミングは軍都の面影?この敷地内(無門庵)の地下水を使用しています。隣にビア工場らしきものがあって、もしや?と思い頼んでみたら、隣から注いで持ってきてくれました。井戸水は薬品添加の義務があるため、100メートル以上掘ったとか。そのせいかとても飲みやすい。まさか都内でその土地の地ビールがいただけるとは。
窓の外で新郎新婦と親族が記念撮影をしており、まるで映画を見ているようでした。
夕食も、こちらのレストランで。
路上で食べているパンは、くるみパンとホットドッグです。「無難なイースト菌を一切使用しない」と謳う天然酵母のパン屋さんがあったのです。町のパン屋さんに迫川は自動的に引き込まれます。しかも、店名は「ベルク」。買わないわけにいかない。いや、この自然のやわらかな甘み、峰屋さんに通じる美味しさ。さすが、ベルク。
あと気になる店を一つ見つけました。西国立のオーガニック・イタリアン・レストラン、「Ki-ari」。そこでグラスの赤を。オーガニックワインですが、衝撃うけました。滋養強壮と叫びたくなる強烈な香りと味わい。うまかった。
4.30



井野朋也







映像 by 迫川尚子
音楽 by 井野朋也