ベルク本第2弾

『食の職』刊行記念
トークイベント
2010.10.1
ジュンク堂新宿店

10.11.11



本を書く 出すことについて


木) なぜ、ベルクをはじめられたのですか?
店) もともと物書きになりたかったんです。で、それをあきらめまして。
木) どんな文章をそのとき書いていたんですか?
店) しゃべれないんですよ。もともと。人としゃべることができず、ひきこもりたい人間だったんです。
木) 文章で何か現したいということかあったんですか?
店) 書く事で自分を保てたというか。自分のために書いていたんです。まぁ物書きになるのは無理だと悟って。いくら書くことが自分にとって必然でも、それとそれを仕事にするのは違うなぁと。
木) でもお二人は本1冊づつ書かれていますよね。
店) なんの間違いか・・まぁ、この後につながっていくんですが、僕の場合、ちょうどこのお話をもってきてくださったのが、稲葉さんといううちのお客様だったんですね。本、書きませんかって。そのときちょうどルミネさんから・・
副) いきなり(笑)
店) 出てってくれと。この本はある意味、ルミネさんとの共著みたいなもので。
副) きっかけがルミネさん。
店) ちょうどそのことが書けるって思ったわけです。稲葉さんはご存知なかったんです。立ち退きの話を。署名用紙を店に置く前ですから。稲葉さんとしては、そのことを書くなとは言えないけれど、メインにしてほしくはなかったみたい。最初、ベルクの本とうかがって、どなたかが書いてくださるんだと思ったんです。そしたらどうやら僕が書くというお話で。一瞬ためらいましたが、実際、法的なことはさておき、家主から出ていけと言われている状況の中で、店を続けられるのかという不安がありました。続けられないかもしれない。そう思うと、急に20年の経験をこのまま埋もれさせるのはもったいないという気持ちになって。ベルクから巣立ってお店を立ち上げた人もまだ3人くらいしかいませんし。
木) そんなにいるんですか。
店) これからお店を始められる方の参考に少しでもなれば、という思いでけっこう気前よく何でも書いたつもりです。
木) 『新宿駅最後の小さなお店ベルク』は2008年で『食の職』は2年後ですね。
副) いきなりベルクって話をはじめちゃったんですがみなさんベルクってご存知ですか?
(続々と手が上がる)
副) ありがとうございます!
(ここで前回も大活躍した店長お手製のテーマボードが登場)


ルミネのこと 管理のことについて


店) どうしてルミネさんがベルクに出ていけと言ったかということについては、長くなっちゃうんで。
副) ホームページにガンガン書いてあるのでご覧ください。
店) (ボードを指さして)管理のことってありますけれど、ルミネさんからするとうちみたいなインディーズショップは得体のしれない感じがするのではないかと。ルミネさんに限らず、管理する側からすると困った存在なのではないか。
木) 魑魅魍魎がないほうが。
店) そうですね。”管理”という言葉ですけれど、管理は必要なことですよね。自分たちも店を”管理”している。問題は、誰が管理するかです。現場監督なのか、本部なのか。現場から離れれば離れるほど、危険なもの、わけのわからないもの、予想のつかないものは消していく。現場を知らない人は、そういう管理の仕方になってしまう。
副) 見えなくする、排除していくっていうのはありますね。
店) 要するに、トラブルを起こしたくないわけです。無難に済ませたい。現場は無難に済ませられない。何でも起こりますから。起こるのがあたりまえなのが現場です。しかし現場にいない人たちは、起こるという前提そのものをなくそうとする。
副) だから事前に取り決めをして起さないようにする。
店) もちろん、備えあれば憂いなしで、事前に手を打つこともある程度必要ですが、現場感覚がなくなるとその手の打ち方に歯止めがきかなくなってしまう。例えば、公園からブランコとかジャングルジムとかずいぶんなくなっていますよね。
木) 立て札だらけになっています。
副) 本来、大人が子どもに危ないから気をつけなさいと注意して、その注意をちゃんと聞かなければ叱るということだったと思います。
店) 多少は、危険を身を持って学ぶことも必要かも知れないし。
副) 話したいこといっぱいある!
店) じゃ、次行きましょうか。

防災管理 衛生管理


店) つい最近、ルミネさんから防災に関する新ルールの通達があったんです。罰則と罰金がより厳しくなると。
副) 議論する間もなく、今日からスタートなんですけど。納得いかない点もあり、質問したんですが、いまだにお返事いただけなくて。そんな話するんだったっけ、今日(笑)
店) 要するに、トラブルは一切認めないと。起こしたら、罰金何十万円とか、契約破棄とか極端なんですよね。”管理”といわれれば否定できないし、反論しにくいのですが、実際には、現場の状況を踏まえていないルールを押し付けてくるわけです。例えば私たち飲食店の大事な仕事に、”品質管理”があります。罰則・罰金で解決できない管理です。トラブルさえ避けられればいいとか、無難にすめばいいというものじゃない。
木) いいものを提供しようということですよね。
店) そうですね。食材をいかに生かすかとか、もっと創造的なことです。
副) 食材って生きてますからね。新鮮なはずなのに、今ひとつおいしくなかったり、少し寝かせたらおいしかったり、予想外なことが起こるわけです。ルール化できないところがある。それが現場です。でも、それがわからないと、腐らなければいい、保存剤を使えばいい、という発想になる・・。
店) 今月のベルク通信を皆様にお配りしたんですけど、2段目のところに衛生管理のことも書いてあります。
副) 皆殺しのバラードっていうタイトルですね。




(ベルク通信10月号vol.198より)
→2015.11.14のツイート


店) 衛生検査というのがありまして、ビル指定の専門業者さんが無料でやって下さるというので、最初は喜んでたんです。普通、料金がかかるでしょう?でも、毎回すごいんですよ。菌が出た、菌が出たって。うちはまあ徹底してやってるんで、点数はいいほうなんです。他のお店は、保健所の基準をクリアしてるのに悪い点数をつけられたりして。
副) 当たり前のように菌って存在してるわけじゃないですか。とにかく無菌じゃなきゃだめという雰囲気で。
木) 意味がわかんない。
店) 煮沸消毒したタオルとか、真新しいタオルにも菌が出た、菌が出たって。それは調査員の手にも菌がついてますしね。僕らは菌と共存してるわけです。菌の助けがなければ食べ物を消化することもできない。お互い助け合いながら生きてるわけです。これもまぁ話すと長くなるんですけど・・業者さんはジョンソンディバーシーっていうジョンソン社から分かれた業務用洗剤屋さん、つまり化学薬品のメーカーです。ですから殺菌っていう発想しかないんじゃないか。菌はますます強力化していますと脅されたりもするんですが、菌の毒性が強まってるわけじゃない(むしろ弱まってる)。単に化学薬品に対して「強く(効かなく)」なってるだけなんですね。だから薬をもっと強くしましょうという・・。
副) 飲食店をやってると、そんな口に入れられないような薬品こそ厨房に入れたくないのですが、それを推進するような動きが実際にあります。よほどしっかりした考えを持たないと、それに逆らえない雰囲気なんですね。
店) ジョンソン社といえば、うちもジョンソン・クルー(ガラスクリーナー)を常備しています。営業中、あるいは厨房の中ではあの匂いが邪魔するので、絶対使いませんが、やっぱり簡単にすぐピカピカになるし便利なんですよ。即効性という意味では、抗生物質のような化学薬品も優れていると思います。応急処置用には。ただ、化学薬品は悪い菌を殺しますが、いい菌も見境なく殺します。次に外から菌がどっと入ったときに(菌が一度に増えると、身体は食中毒のような拒絶反応を起こす)体内の菌の助けが弱まってて、結局、化学薬品に頼らざるを得ないという悪循環に陥る危険性があると思うんです。
木) 今のお話を聞いていると”菌”が”人”だったら街の話になりますね。
店) 同じですね。
木) ちょっとでも怪しい人がいたら排除する。
副) 街も人も、絶妙なバランスの上に成り立っていますよね。クリーンにすればいいという考えは、それをただ破壊するだけのような気がするんです。

タバコの害について


店) 今回の本では少しだけタバコ問題に触れてますね。
副) ええ、少し書きました。
店) お客様からのクレームで一番多いのが「店が狭い」。二番めがタバコの煙なんです。難しい問題ですが、とりあえずエチケット・マナーの問題と身体への害の問題を分けて考えてみます。エチケットの問題は置いといて、害についてですが、タバコは明らかに健康を害しますね。
木) 最近発表された、受動喫煙が原因で亡くなったというデータ、ちょっと数字は忘れました。
店) ただ統計上の数字って、ちょっと注意しなければならないのは、どうにでも解釈できるところがあるんですね。例えば、二酸化炭素が温暖化の原因といわれますが、そのメカニズムは解明されてない。確かに数字だけ見ると、気温の上昇と二酸化炭素の空中濃度の増大が一致する。でも、ひょっとしたら気温が上がったから二酸化炭素が増えてるのかもしれない。
副) CO2の増加は、原因じゃなくて結果?
店) 元々エコって、ゴミ問題ですよね。原発の核廃棄物のように自然界に還元できないゴミをどうするかって話だった。それがいつの間に「諸悪の根源はCO2」一色になった。それだけ、数字のインパクトは大きいということです。例えば喫煙者の発ガン率が高いという数字も、タバコを吸うとガンになるというイメージを強烈に作った。でも、ガンになりやすい体質の人がタバコを好むという解釈だって成り立たないわけではない。
副) 胃が悪いと、かえって脂っこいものがほしくなったりしますよね。あ、話ずれた?
店) 元々タバコって、労働者のささやかなストレス解消だったわけでしょう。喫煙者の中にはストレスをためこむ人も多い。ストレスが一番免疫機能を狂わせる。つまり、ガンの抑制力を弱めるんです。もちろん、タバコ自体、免疫を狂わせるんですが、なんでだと思われます?
木) あんまりちゃんとわかってない。私、吸わないんで。
店) 化学薬品なんです。
木) じゃあ、畑に生えているタバコの葉っぱをそのまま・・
店) 巻いているわけじゃなくて、燃えやすくするために化学薬品を使うわけです。で、化学薬品を使うと風味が失われるから、それを補うためにまた化学薬品を使う。
木) 後から味を足すんですか?
店) そこは食品に似てますね。
副) タバコは害だ害だと言われるわりに、そのことがあまり言われないですね。
店) 野菜なんか、農薬でどうしても本来の味が失われます。化学調味料を使うのは、手っ取り早いというのもありますが、食材自体の味が足りないというのもあると思うんです。
最近、無添加タバコというのを買いまして、自分で巻くんですが。
木) おいしいんですか。
店) 意外と強くてむせました。
副) 初めてのときみたいに、最初の一本がきつかった。
店) ただ、爽やかなんです。吸わないと煙があまり出ないし。
木) 燃えづらい?
副) 吸えば煙は出ます。でも口から離すと、おさまります。普通のタバコは、もみ消すか燃え尽きるまでケムいですよね。あれも薬品のせいなんですね。あの置きっぱなしのタバコの煙が嫌っていう人も多いから、そういう意味ではいいかも。
店) 一本一本巻くのは面倒ですが、そのくらいのペースでちょうどいいのかも。煙自体はやっぱりリラックス効果ありますし、ちょっとハマってます。

テロと飲食


副) なんですかこれは(笑)
店) 酔っ払って書いたんで・・すみません(苦笑)
木) テロと飲食!
店) 僕らがベルクを始めたときのことをちょっと思い出しまして。親があの場所で昔ながらの喫茶店やってまして、飲食業で営業許可とってますから、後を継ぐならまあ飲食かと。場所が優先してましたので、業種に関してはそんな消極的な感じで・・
木) この本(新宿駅最後の小さなお店ベルク)に書いてありますね。
店) 実をいうと、20年前にも追い出しはあったんです。ある意味、繰り返されてることなんですね。ルミネさんが特に例外というわけではなくて。
木) 20年前、ビルの名前はマイシティですよね。
店) ルミネエストの前はマイシティ、その前は新宿ステーションビルディングです。まあビルの名前と関係なく、トップ(経営陣)はどんどん入れ替わるわけで。
木) 井野さんのおじいさんが、ビルの実力者だったんですよね。
店) はい。それでうちの親はあそこに店が出せました。
副) トップが入れ替われば、急にうとまれる存在になります。
木) 戦国時代ですね。
店) 情勢が変わるのは当たり前ですよね。ただ新しいトップが、古いトップのカンケイのお店を追い出していくわけです。そもそも、うちもそうですが、トップのコネだけでテナントが決まるなんて(公共性の強い駅ビルという施設で)、フェアじゃないじゃないですか。うちも40年前、公衆電話のコーナーだったところを、じいさんの権力でむりやり店にしたわけです。ベルクは公衆の場を奪ったと(苦笑)、当時、新聞の記事にもなったそうです。先日、母から聞かされてびっくりしました。まさに歴史は繰り返す、です。
副) それであんな細長く曲がった、ウナギの寝床みたいな形なんだ。
店) もちろん、昔は今みたいにロコツに追い出しができない。営業権というのがありますから。2000年以降、テナントの営業権が守られない契約(定期借家契約)も認められるようになりました。それ以前の駅ビルの追い出しは、毎年フロアごとに大改装して、そこで改装協力費と呼ばれる、何千万円というお金をテナントに負担させるわけです。
木) 払えなかったら出てけと。
店) そうです。よほど展望(店をやる意志)がないと、いくら法的に守られてても大借金抱えてまで続けようとは思わない。まあ逆にいうと、大借金しようが何しようがお金さえあれば残れた。そういう選択の余地はあった。世の中、金かー!とはいいたくなりますが、わかりやすいといえばわかりやすかった。次のフロア大改装がいよいよB1だというときに、うちも選択を迫られたわけです。残らないなんてもったいない!出て行ったら、うちみたいな零細は永久に戻れない場所だ、と。弟たちはすでに店を手伝ってましたが、僕みたいな放蕩息子でふらふらしてるだけの、そんなやつにいきなりいわれてもねぇ(苦笑)親は、なにあなた?という感じでした。接客業は自分から一番遠い世界と思ってましたし、後を継ぐなんて発想はまったくなかったんです。それが急にあの場所に未練を感じ、何の後ろ盾もないベルクが生き残るには「実績あるのみ」とかなんとかいって、あの場所を占拠したわけです。
木) 井野さんのお母さんのお店を。
店) そうそう。あの頃、僕は20代後半の世間知らずで。いつか革命が起きたら・・そんなことばかり考えていました。
(会場、ざわめく)
木)(笑) 
副) そうだったんだ(笑)
店) 革命のとき、あそこが新宿の第一拠点になって、革命戦士たちをかくまえるんじゃないかと。
木) 表向きはカフェ。実は、陣地。
副) 今、案外そうなってるかもしれない(笑)
店) まったく馬鹿げた話ですけど、そういう感覚があったんです。それで7千万円という借金をして合法的に占拠して、占拠した以上、飲食をやらなきゃならなくて。
木) 飲食業の許可しかおりてないから。 
店) しかも長く占拠しなければならない。革命はいつくるかわからないから。
木) いろいろ備えておかなければなりませんものね。
店) 何年後に来るかわからない。それまで飲食としてしっかり売上あげて、実績をつくっておかないと、家賃は払えないし、駅ビルに対して立場は悪くなるし、占拠し続けるのが難しくなります。飲食という土台にすべてはかかっていたわけです。
副) 私は真面目にいいお店をつくることしか頭になかった。
店) その時の感覚が、今もどこかベルクに残ってるんじゃないか。新宿がどんどん明るくきれいに無臭に無難になる中で、何が仕掛けられてるかわからない、地雷ゾーンみたいな・・
副) さっきから過激だよ(笑)
店) 先日、うちのスタッフが店先でこんな会話を耳にしたそうです。”この店の特徴は?”という質問に、連れの方が”まず第一に、考え方がロック”って
木) かっこいい!
店) そういうヤバさというか、通り一遍でない雰囲気を皆さんも感じるのかなと。飲食に関しては、土台にするしかないという(消極的な)ところから始めたので、今回”食”というテーマで本まで出せたのは、感慨深いものがあります。
副) なるほど~。うまく着地できました。





今年の10月1日、『食の職』刊行を記念して、文筆家の木村衣有子さんをお招きし、店長と私と3人で新宿のジュンク堂さんでトークイベントをやりました。

この本番の直前だったんですね。タイミングがいいのか悪いのか、ルミネさんから「来年3月までに出てって下さい(契約破棄)」という通知をいただいたのが。

トークイベントで発散するしかありませんでした。満員御礼、立ち見の方もいらっしゃる中、2時間、話の中心はどうしても本のことよりそちらの話になって。

特に、店長が本人も認めるように暴投の連続で、ハラハラさせられましたが、木村さんがどんな球も上手にさばいて下さって、ほんと救われまた。

私もお客様のあたたかさに甘えるようにして(実は木村さんもお客様の一人です)、遠慮なく喋らせていただきました。お陰様で、ずいぶんすっとしちゃいました。

本当にありがとうございました。



(迫川尚子)



映像 by 春名智也
音楽 by 井野朋也


迫川尚子からご挨拶
『食の職』出来上がりました!!

10.8.15


いつもありがとうございます。
ベルクのスタッフや職人たちと書き下ろした『食の職~小さなお店ベルクの発想』が出来上がりました。
2年前に店長の井野が上梓しました『新宿駅最後の小さなお店ベルク』の姉妹編とも言えます。
今回は、前回あまりつっこめなかった商品開発や食材にまつわる「味」な話を中心に書かせていただきました。
おかげさまでベルクも無事に20周年を迎えることができました。
お客様の声で追い出しを延期するとルミネさんが言われたように、ベルクは本当にお客様に守られていると実感しております。
これからも皆様のご期待に添えるよう精進してまいります。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。


2010年8月吉日上野動物園にて
迫川尚子



映像&写真 by 迫川尚子
音楽 by 井野朋也


オカピはキリンの仲間です。シマウマの仲間ではありません。

(井野)


オカピの赤ちゃん



蛇食いワシと店長


10.9.3



映像 by 迫川尚子
音楽 by 井野朋也


ヘビクイワシ






迫川尚子、自然卵について語る。


9.3.28


2009.3.27
ビヤホールライオン
銀座七丁目店にて。


『食の職~小さなお店ベルクの発想』刊行記念トークイベント

迫川尚子(ベルク副店長)×木村衣有子(文筆家)×井野朋也(ベルク店長)


■2010年10月1日(金)
18:30~(開場18時)


『京都カフェ案内』『東京カフェ案内』などの著者で知られる、木村史女を迎えて、新宿駅小さなお店ベルクのヒミツを大いに語る!


☆場  所  
ジュンク堂 新宿店 8Fカフェ

☆入 場 料  
1,000円 (1ドリンク付き)
※ポークアスピック&ベルクおおすすめワインの試飲も

☆定  員  
40名


ジュンク堂書店 新宿店 
TEL 03-5363-1300


おととし、迫川の『食の職』刊行を記念し、文筆家の木村衣有子さん、迫川、私の3人でトークショーをやりまして、その時の記録をまとめてみました(映像もあり)。残念ながら今年の春で閉店したジュンク堂新宿店では、ベルクがらみのトークショーを2回やらせていただきました。こちらはその2回め(1回めのゲストは伊賀大介さん)です。
よりによって本番直前にルミネから退店勧告の文書が届きまして、まさにほやほやの状態でのぞみました。ほとんどストレス発散で喋った覚えがあります。だからこの日のトーク、あまり思い出したくないんですが、今読み返すと私の暴投を木村さんが軽妙にキャッチして下さって、なんとかショーになっているようです。話の内容も再開発からタバコ問題、ベルクの歴史とあちこちにとびまくりで、全く脈略ないんですが、実はみなどこかでつながっているのがわかります。

2012.5 井野

ベルクに行けばなんとかなる。それは本当だ。ベルクは他力本願な私をわかりやすく撫でたりさすったりしてくれるわけではないのだけれど、ベルクを出るときの私は、おなかがいっぱいになって、あるいは少し酔っぱらって、もしくは目が冴えている。そして気付けば、わたしはなんとかなっている。

(木村衣有子)
~ミーツ・リージョナル別冊「東京ひとりめし」より抜粋







ベルク本第1弾


17の夏 欧州の旅 
ベルク通信2010年9月号